『ただすごくきれいだから』
また雪が降ってきた
まるで空いっぱいに咲いた桜が
深深と散っているように
淋しいよ
切ないよ
揺れながら
震えながら
でも
どうしてなの
涙も出ないよ
かつて僕が求めた永遠よりも
ふと感じるこの瞬間が
あまりに長くて
痛いくらいのこの指でさえ
それは儚くもろく
そして弱い
きっと雪も凍えてるんだね
だからぬくもりと出逢って重なり合って
影も消えてしまうほど溶け合おうとするのかな
でも雪はもしかすると
触れたらすごく冷たいけれど
触らなければすごくあったかいのかな
遠くの葉のない尖った木の先
それさえ丸く隠してる
まるで景色を三つ編みにほら
甘く結っていくように
隣の雪と触れ合うたびに
弾けて小さな鈴の音が鳴る
Reffy-Neeshiew
Balleim Zroogus
なんだかわからないけれど
僕は今この空を見上げてるだけ
最初に感じたことすらもう
忘れてしまいそうなほどに
白い花びら
僕の手のひら
そっと乗せて
ふっと消えて
すごくきれい
- March 13, 2006 3:02 AM
- [ ゲロ古 ]