なんかそんな休日を過ごした感覚。
最初はダラリと伸びたロングヘアーな休日。
中盤にキュッと締まり、最後にドーンとバイトときたもんだ。
ふと思う。
こんな札幌の僻地とはいえ、いろんな女の人がいる。
いろんな人とすれ違う。
白いワンピースがよく似合ってたかなり若作りのおばはん。
短パンで奇声を上げながら突っ走ってったわんぱく少女。
新学期が始まったらまた黒く染めなおすんだろう金髪の高校生。
ジーンズにタンクトップというアメリカンなスタイルの痩せた乳なし。
クソ暑い上に、さらに暑くさせるような脇のあたりが変色してるTシャツをピッチピチにさせた太っちょ。
帽子もなしに女の子が一人でしゃがみこんで泣いてた。その先を一人で歩いてくお母さんらしきお母さんあるまじきお母さん。
額の汗をハンカチで拭いながら照りつける陽光の下を漂う営業女性。
でも、だれひとり俺様を見なかった。
俺様が見てただけだった。
もしかしたら視界の隅には入ってるかもしれない。
でも、だれひとり目と目が合うことも、追ってくることもなかった。
人間て面白ぇーーーーーーーーーーーー!!
自分が見てるときは寂しさを感じるけど、自分が見てないときは自分のことしか見えてないもんだ。
人間の視界って、案外狭いもんなんだな。
これといって特に興味はなくても、どうしても必要以上に人を見ては、しばらく目で追ってしまう。
時には執拗に見つめてしまうこともある。
その日とが一度こちらに気づいて一瞬目が合って視線を逸らしたあともなお、俺様はずっと見つめつづける。
すると今度は、チラ見の頻度が上がる。
そのときの人の目の表情は読めない。まったくわからない。それは自分がじーっとただ見つめてるだけだからだ。
表情のない目で見られると、相手の人の目の表情も消えるらしい。
相手の人の目を見て自分は怪しまれてるとか感じるのは、先に自分の目にその気持ちが映ってるからだと思うわけ。
つまり、自分の表情は、他人に移るっつーこと。
笑ってる人のまわりには自然と笑顔があふれるし、イライラしてる人のまわりにはイライラしてる人が増えていく。
俺様、たぶん他人の笑顔には敏感だろうと自分で思う。
だからって俺様が他人を笑顔に、その表情を微笑みに変えられるかっつーと、そうでもねぇ。
ただ欲しがるだけだ。
笑ったときに、口から笑う人は、本心から笑ってないんだそうだ。
目が笑わないのは笑顔じゃないらしい。
与えたからって人が喜ぶとも限らねぇ。
与えられるともっと欲しがるようになる。
それはその人にとっていかがなものか?
もしかしたら、俺様はもうそれ以上を与えられないかもしれない。
だとすると、その人を、より笑顔に、微笑みに変えることができないかもしれないし、もしかすると笑顔を忘れさせてしまうかもしれないのだな。
人の笑顔に先も後もねぇ。
笑ってるのは今なんだな。
今が良ければそれでいいなんつーのは、ただの美談だ。
かといって、先を見越した笑顔なんつーのは、きっと本気じゃ笑えねぇ。
それはきっと、口は笑わず、目だけが笑ってる。
そんな笑顔だ。
それはきっと、自分じゃ本気で笑ってるんだろうけど、伝わらない笑顔なんだな。
嗚呼……
なんか腹へった。
やぁ~めた。
- August 17, 2007 2:32 PM
- [ ゲロ古 ]