不安やつらさ、切なさを捨て去るために欲望を脱ぎました。
いつも自分のなかからどこからともなく沸いてくる欲に悩みます。
辛抱します。我慢します。
しかし、そうすることで、またそこから悩みや不安が生まれてくるのです。
悩みや不安、辛抱や我慢のない世界を求めることが生きることなら、なぜ生きているのでしょうか。
なぜ苦悩や忍耐を強いられながらも、そのなかで生きていかねばならないのでしょうか。
彼は言った。
「もうそろそろだね……」
「なにが?」
「……死ぬよ?」
「だれが?」
「……きみ以外にだれがいるのさ」
おれは言った。
「きみもいるじゃないか」
- October 24, 2007 7:50 AM
- [ ゲロ古 ]