カレーは辛いが、どこかしらに必ず甘さを感じる。
だから、うまひ。
のだ。
きっとホント、ただ辛いだけのカレーなら、だれも食わないだろうし、好きじゃないだろう。
野菜を煮込みまくったり、お肉だのスパイスだのルウだの、なんだかんだでいろんな甘みがにじみ出ししるのではなかろうか?
だからうまいのではなかろうか?
人間のベロンっていうのは、甘さというやつに敏感なんだな。
それ以外の味で満たされていようとも……いや、もしかしたらその味しかなかろうとも、そのなかに甘さを見出そうとするわけだ。
なんか、お茶かなんかでなんとなく偉そうな感じの人もなんか言ってんだってな。
──── 日本人は知っている。甘さは旨さだ。
カレーがカレーライスなのは、そこにある。
日本人ならほぼだれもが大好きなお米なのだよ。どうやらお米は甘いんだそうだ。炊きたてのご飯は、それだけでも食べれるらしい。
「甘ァ~い」
そう笑顔でパクリ、またパクリ。
そもそも、乗っけてるご飯が甘さを出してるのだよ。
そう、カレーじゃないのだ。カレーライスが大好きなのだ。
おれも言う。
甘さは光だ。
ほんの少しでいい。ほんのちょっとの甘さでいい。
ひょっとしたら幻でもいい。ひょっとしたらひょっとすると、舌先だけのまやかしでもいい。
大人はカレーにファースト・キスを思い出し、子供はカレーにファースト・ラヴを思い描く。
カレーライスを嫌うニッポン人なんぞは、それを知らないやつなのだ ──── つまり、ひねくれモンの排他人間。インテリア気取りか、そんな自分のインテリアにしがみついて離れられない根性なし。
ただ漠然と “ 普通 ” というやつを嫌い、憧れ、避け、そこから逃げる。
人はカレーで愛を味わう。
俺様はお米があまり好きなほうではない。パンのほうが好きだ。
むしろ、その次に麺がきてるから、お米は、一般的な大分類で見れば、最下位。
でも、カレーパンは好きじゃない。
カレーは、カレーライスだから大好きなんだよ。
- April 15, 2008 6:57 AM
- [ 料理 ]