俺様というやつはどうやら、やっぱりいろいろと考えすぎるらしい。
しかも自分勝手に。
たいがい失敗する。
その大半は、たぶんやっぱし恋愛だろうな。
成功に関しては、たぶん成功した場合は自覚することはできないんだろうな。溶け合う。
先日、バイト先の人と何度か出てきてる『Get Backers』って漫画のことを話してて言われた。
「松田くんてホンット、すごい考えるよね」
その人はもうマガジンのほうで終わりまでの内容を全部知ってた。
そこに俺様が、ああでもないこうでもないと自分の推理をしゃべりまくってたわけ。
その組み立て方は“消去法”なのか“論理的”なのか、自分でもわからない。
そのときによって違う。
やっぱり消去法のほうが、自分でも効率はいいと思う。
あ、わかった。
前に“効率悪いよね”と言われたことがあった。
俺様の場合、壁にぶち当たって初めて、それが間違いってことに気づく。それから次の可能性を探しだして、それについて考える。
自分でしゃべりながら組み立ててくときもある。
いや、これも違うな。
いろーーーーーんな可能性だけをとりあえず挙げて、いろーーーーーーーんな結果を、あらかじめ用意しておくわけだ。
で、ダメなら別の可能性で用意しておいた選択肢にGoサインって感じか。
たしかに“考える”っていうことで見れば、効率悪すぎだな。
そのくせ、人に対する基本姿勢は“疑うこと”なんだろうな。
その点だけでとらえれば、FBIとかCIAとか、諜報員や工作員に向いてるんじゃないかと自分では思える。
でもそうすっと、同じくして、いや、それ以上に自分も信用してもらえないんだな、これが。
だから長年付き合ってても“なに考えてるのかわからない”とか“まだなんか隠してることあるだろ”とか言われるわけだ。
人から「信じてる」って言われた記憶があまりに少ない。
ここでは恋愛をシーンに据えて見るのが一番わかりやすいかな、やっぱ。
たとえばメール。
ここでこの単語が出てくるのはおかしいんじゃねぇか?
ここでこの返答っておかしくね?
過去のメールを掘り起こして照らし合わせてみたりする。
言ってることが前と変わってるとか、前にああ言って今はこう言ってるってことは、実は今こう考えてるのかなとか、語尾がこうってことはこうしてほしくて、こんな返事を期待してるのかなとか、いろいろ分析してみるわけだ。
自分勝手に。
でも、たいがい「考えすぎ」のひと言で一蹴される。
なので、人とのメールも、話す会話も、結局はそういうときのためのデータ収集に過ぎないのかと自分で思ってしまう。
そんぐらい本当にいろいろ考える。
それがまだ交際スタート前ならなおさらだ。
それでいて、普段はあまりしゃべらない傾向にあるんだなぁ~、これが。
そのへんはたぶん、俺様と一緒に住んでみればわかるだろうて。
うちの人はよーく知ってると思う。
挨拶しない。会っても声すらかけない。二人でいてもボーッとしてる。その人とは別の物に興味を示す。沈黙も気にせず黙ってる。誰かに追われてんのかっていうぐらい、まわりばかりチラチラ見て気にしてる。平気で無視する。
注意散漫なのか、無関心なのか。
はたまた無意識な照れなのか。極度なあがり症ではあるけども、それはちょっと客観的が過ぎるな。
しかしながら、ひとり言は果てしない。
ひとりぼっちになった途端、ブツブツブツブツしゃべりだす。
いや、そんなかわいいもんじゃない。
一人で普段しゃべるようにしゃべってる。声もデカいし、はっきりハキハキ会話してる。
まあいい。
初対面で二人きりという状況では、けっこうというか、かなりしゃべるほうの部類に入るんだろうな。
異性であれば舞い上がってるってことも多々ありだけど、だいたいは、しゃべらざるを得ない状況っていうだけのこと。
初対面で二人きりでずっと黙ったまんまってのはさすがにどうかと……
やっぱ“楽しかった”って帰っていただきたいじゃない。
大勢でいるときも、わりかしそんな姿勢で挑む。
まあ、必要とあらばしゃべる。そんだけだ。
かといって、しゃべらないのは、しゃべる必要がないからしゃべらないっていうわけでもない。
で、普段、会話のなかで俺様が“俺様”と言うときは、自分でちょっとがんばってるときなんだそうだ。
あら、よくご存知で。
その自覚は、なくはない。
普段自分のことを言うときは“おれ”ではあるけど、さすがに“俺様”がスラッと出てくるわけじゃない。
なので、二人で会ったとき、ほぼ100%まず言われるのはこれ。
「なんかテンション低い?」
第二位はこれ。
「あんまりしゃべんないんだね」
第三位。
「楽しくない? つまんない? ごめんね」
これに対して決まって答える「なんで?」を返すと、こちらは100%で第一位と第二位につながるわけだ。
第一印象も ─── あ、これ前にも書いたっけか?
まず人に抱かれる印象は、“怖い”か“話しかけれない”らしい。これは直接聞いた本人調査による。
俺様はホンット、人から言わせれば“話しかけんなオーラ”を出してるらしい。
あとから聞いてみれば、“なんか話しかけたら怒られると思って”という。“うるさい”とか“邪魔”とか言われそうなんだそうだ。
これも100%也。
そういう印象を受けた人にはそうじゃないかもしれない。
でも、俺様として大げさに言ってしまえば、体のどっかに“取扱注意”とか“触るな危険”とか“交わるな危険”とかいう注意書きが貼ってあるようなもんだ。
なので、だいたいは自分から話しかけないと、人とのコミュニケーションがはかれない。
するってーとなんだ。
結局なにが言いたいかっつーと、きっとこうだ。
“自分らしさ”なんてのを探してるうちは、いつまで経っても見つからねぇ。
そのどれもが“自分らしさ”っつーのを構成する自分の一つで、本当の自分。
悲しいかな、“自分を偽る”とか“自分に嘘をつく”とか“偽りの自分”なんて言葉があり、それを使ったりもするんだけど、そやって騙せる自分と騙されてあげる自分も自分なんだな。
うん、たぶんそうだ。
- July 5, 2007 4:30 AM
- [ ゲロ古 ]