嗚呼、なんというタイトルをつけるんだ、俺様は……
百万が一のミステイクとしてもだ。こんなことワイフに口走ったら、一生無視されてまうよ。
その場で刺されかねねぇよな。
だがしかぁ ──────── し!!!!
ちょっと、先日に見た実家の光景が胸裏をよぎりましてね……
<え? なに? なんで?>
昨日。
うん、昨日だな。たしかそう。
もう日付とか曜日とか、そういうこざかしい感覚を超越して、時間の感覚がしびれてるこのごろの俺様。
バイトから帰ってきてみると、あァ~らびっくり。
入ってすぐ気づいたよ。
さすがに気づくよ、ありゃ……
こんなのが家の玄関の壁にあいてたらな。
気づかねぇほうがおかしい。
しかも、玄関の床に白い粉が、かたまりが散乱してるんだもの。きっと崩れた壁の裏側に固定されてた石灰か。末端価格で1000万円はくだらないぐらいの大きさのも転がってたからな。
そして、この穴ときたもんだ。目に入らねぇわけがねぇ。
あまりにデカすぎる……
すっげぇ手前とか、すっげぇ玄関のドア近くならまだしも、ちょうどいい感じのところにできてるわけだ。
靴を履いて、いよっと顔を上げた瞬間な位置。
高さは膝ぐらい。水平移動は、玄関から約半歩ぐらいなかに入ったぐらい。
いやぁ~、絶妙でしょう、このポジショニング。
とはいえ、これでも、ちょっとだけ手で若干の修復を試みたあとだからな。マニュファクチャーだよ。マックス・タクターも真っ青さ。
たしか、もうちょっとヘコんでたはず。
こんなん、どう見たって “ ドメスティック・ヴァイオレンス ” の痕跡でしょう……
TM 推理ネットワーク :
- なにかが、なにかの拍子でぶつかった。
- 穴の位置から推測すると、玄関の床板の上に座りながら靴を履くとき、あるいは脱ぐとき、なんとなく勢いあまって靴のかかとに突っ込んでた指がズルリと抜けてしまいまして、ガチコーンとなってしまったのが、たまたまそこだった。激突するのは靴のほう。
- 外から個人用のお神輿をかつぎこもうとしたら、担ぐ棒っこが壁に突き刺さった。刺さって、抜いた。奥まで刺さって、ズルッと抜いた。嗚呼、抜いた。
いずれにせよ、最初のなんとも曖昧な推理ですべて説明がついてしまいそうだな。
しかしだ。
では、とりあえずもう一枚の写真を見てみてくれ。
これだ。
穴のあき具合、壁のヘコみ具合からして、こういう負荷がかかったものだと推測できるわけだ。
明らかに壁は、右上にヘコみが深くなっておるのだな。
そして、その中央ぐらい、重心のあった場所が鋭利な感じでラインっぽくなってる。 “ ライン ” て打とうとしたら、4回も “ ライオン ” になってしまうこのごろの俺様である。ダンデライオンです。
写真下、穴に伸びてる壁紙の破れ具合から見ても、右上に向かって力がかかったらしい。
壁板のつなぎ目を境界にして、それ以上の被害がない。
そこから、この圧力は、左側からの力学となる。
頭蓋骨にヒビが入れば、それ以上の亀裂は、そのヒビを超えないという原理だ。亀裂が広がるのは、最初に走った亀裂の範囲内におさまるという仕組み。
左側の壁紙が丸くなってるのは、そことは逆側に力の重心があったことを意味する。紙をつまんで引っ張れば、そのまわりが丸くなるのと同じ。
っつーか、ヘコみひどくなってない?
つまりは、靴である。3番目の推理。
いや、嘘だ。2番目の推理。
というか、その結論のための推測とも言えるかもしれまいに。
<え? おれ? マジ? そんなに記憶めちゃくちゃなってんの?>
──── だがな?
俺様には、まったく記憶がないのだよ。
そんなとこに、ましてやこんな穴を壁にあけたなんていう覚えがない。そんな感覚も残ってない。
まったくない。
さすがにこんだけの穴あけようものなら、それなりの打撃を与えないと無理だと思うわけ。しかも、瞬間的なのがさ。体反発素材の壁でもあるまいに。
じっくり衝撃与えたところで、こんな穴のあき方しないだろうし、崩れねぇもん。
そんなことすれば、いくら俺様とて、記憶にしっかりと刻まれるはず。
いくら人様が変人なんて呼ぼうとも、モラルぐらいはある。いくら俺様の脳力が著しい低下を見せてる昨今とて、それぐらいは憶えてられる。
というより、こんだけの穴あければ、それなりの音も飛び出すだろうし、最低限振り返るぐらいしそうなもんだ。そこに無感覚なやつ、それでもなにも感じないようなやつなんざ、ヘルシア・ウォーター飲みまくって、脳の余計な脂肪分落としたほうがいいよ。
いや、むしろ、モノに当たるなんていう幼稚で愚かな行為など、俺様がもっとも忌み嫌うことである。
絶対に、しない。
ということは……
<……それこそマジっすか?>
まさか……まさかあの温厚で有名なウメくんが……そんなの万国共通認識っすよ? んな、まさかあのウメちゃんが、衝動的に自分ちの壁、靴で蹴ったりなんてしないでしょうに……もしそんな結末だったら、ホント世も末だぜ、おい。
んじゃあやっぱ、俺様の仕業? そうなの? 仕業なの?
俺様って、無意識ドメスティッカー?
バイトから帰ってこれたあかつきに、ヤッターマンこの踊り? バイト先に行くのがイヤすぎてムシャクシャしたいよ PPP ダンス?
それとも、≪ゲオ≫で『アイ・アム・レジェンド』全部レンタル中で借りれなかったからって、無意識に蹴っちゃったのか?
背中向けて、壁にかかと落としたか?
まあねまあね、人間ってやつは、思考と相反する行動が無意識に出てしまうってやつだからな。
なあ、おい ──── 勘弁してくれよ、マジで……
それともだれかが押し入ったのか?
そしてそして、そこに盗聴マイクを仕込んで……
いやぁ~ん、ハラハラぁ~、ドキドキぃ~……
んまあ、それはないとして。
いや、しかし……
ホント “ ミステリー・ホール ” だよ。
略して “ ファック・ホール ” である。
ようこそ、ここへぇ~、ファッククックぅ~……
わたしと君の穴ぁ~……
Oh, My Gattsuri Fuckhole!!
- August 2, 2008 6:43 AM
- [ 別になんでもねぇ記録 ]