だから俺様は刺激的。

 俺様はどうやら、本当に誤解を受けやすい性質を持ち合わせているらしい……
 まあ、当然ちゃー当然だな。

 普段から俺様は、一般的には、あまり好ましくない言動をとる。
 人は俺様を、毒舌だの辛口だのと言う。
 言葉にすれば、“ お願いです、死んでください ” とか “ 役立たず ” とか “ 能なし ” とかになるのかな。
 行動では、たいして好きでもない人には、年上だろうが上司だろうが、まったく挨拶もしないし、目が合ってもニコリともしない。どんなに親しくされようが敬語で話そうとする。たぶん人としての最低限っていうやつすらないって見えるんだろう。
 そのために、俺様というやつは “ なんでも言いたいことは全部言ってる ” と思われるようだ。

 残念ながら、それは、否である。
 付き合いが長くなればなるほど、そう思われるらしい。

 それはなぜか?
 俺様がそうしてるからだ。
 だから当然なんだ。


 いや、でもォ~……やっぱりそういうことにしておこっかなァ~。なんかめんどくせぇし。
 実際そういうふうにしてるわけだから、そう思ってくれたほうが願ったり叶ったりっつーのか?
 でも一応書いとくだけ書いといてみようかな。

 いやむしろ、俺様のほうが人様を侮っているのかもしれん。本当はわかってくれてるくせに、俺様のしょうもないプライドや見栄、あるいは本質に騙されて、いや、俺様の実験癖を見守ってくれているだけなのかもしれまいに。

 というより、それは別に誤解でも正解でもない。
 俺様の口にすることがすべてではないように、人様の口から出てくる言葉でその人の本質まではわからねぇ。

 やっぱいってみよう。

 俺様はたぶん、自分がその場で本当に思ったことってのは、ほとんどその相手に言わない。
 本心というやつか? 本音か? 真意か?
 まあいい。
 思ってることはたくさんある。だからかもしれない。
 というより、あまりにも細かすぎるんだと思う。

「なんでそんなにペン、短く持つ? 指疲れねぇ?」

 そんなの人の勝手だろう。
 勝手だろ?
 そんなのあんたに関係ねぇだろ?
 ねぇんだろ?

 そして、その相手にはすでに誤解を受けてるはずだから、そんな俺様がなんか言うと、“ あんたに言われたくない ” っていう言葉で片付けられてしまう。耳を傾けない。傾けようともしなくなってるわけだ。
 そう先に自分のなかで結論が出てしまう。
 一応それにはその人の性格、それまでの経験、それまでにその人と交わしてきた会話、その他もろもろの俺様データベースからデータを引っ張りだしてきて、自分なりの裏づけを作り上げるわけだけど、これがなかなかどうして、俺様には実験癖というやつがあるわけだ。
 どうしても人体実験してみたくなる。
 そう、俺様は、人体実験ってやつが大好き。

 試しに、一度だけチラッと言ってみる。
 すると、俺様のデータがわりかし正解だったりするんだな、これが。
 だから二度目────

 そう、そうだ。
 俺様の場合、二度目がないっていう感じだな。

 あ、やべぇ……終わった。


 人は、刺激の強い言葉ほど、それに慣れるのも早い。

 「愛してる」なんて言葉は、何回聞いても嬉しいもんだけど、心がこもればこもるほど、それ以上が欲しくなるし、「死ねばいいしょ」なんて理不尽にもほどがあるような言葉にいたっては、それを理解して受け入れるほかない。それ以上なんてむしろないからだ。
 だからもう、慣れるほかない。

 ダメなほうの刺激が強い言葉は、そのうちその人のなかで冗談みたいなニュアンスを含んでくるようになる。人によっては、素直に「そうします」とか言って、そのあとアハハと笑えるぐらいにまでなる。
 そう、それが慣れ。
 いや、期待。
 そんなこと本気では思ってない。本気で思ってないからこそ、そうやって簡単に口にできるんだ。
 そんな期待が生まれてくる。

 逆に言えば、そういうことが言えるっつーことは、それだけ仲がいいっていう関係の基盤もあるはずだ。それなりには、だな。
 冗談を言われたと思えば、その関係にもよるんだろうけど、たいがいは冗談で返す。笑えないことなら、「それ笑えないから」って平気で言える。

 どんなにひどいことでも、そのあいだにある関係っていうベースに基づいて、その言葉の持つ本来の意味合いっつーのが、うわべだけのものにスライスされて食われる。そして、自分の都合がいいように解釈することも可能になる。うまいとこだけを食べるわけだ。

 それはつまり、“ ごまかせる ” ということだ。
 うまみ成分だけを刺激的に変えればいいだけの話。

 本当に心のなかで思ってる細々としたことを、その本来なら一撃必殺なはずの単語一発でドカッと伝えて、なおかつ、いくらでもごまかせる。
 人間、自分の脳みそで処理できる情報以上の情報が一気に押し寄せてくると、それを受けつけない。あるいは、部分的に自分が処理できるものを紡いで受け入れる。
 それもまたそのときと場合、状況によって相手の受け取り方は変わってくるもんだから、その関係と深さにもよるところだ。
 いい関係で、冗談が言い合えるような仲なら、それを冗談として受け取る。あまりよくない関係なら、思いっきりキレられるか完全に呆れてしまわれる。
 とはいえ、ほぼそう受け取る。ファッキン・ジョーク。
 冗談ではないにしても、本気ではないぐらいに受け取るか、左へ受け流すぅ~。


 では、なぜ俺様はそんなことをするのか?
 なんでそんな、いちいちまわりくどいような、全部伝えるよりもっともっとめんどくせぇようなことをするのか。

 しょうもねぇよな。ホントしょうもねぇ。
 そして、意味がねぇ。まるで意味がねぇ。
 そんなことごまかして、一体自分になんの得があるっつーんだ?

 うん、そうだよ。
 なんも得なんてねぇよ。

 それが答えだよ。

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