ひさしぶりに写真を撮ってみたんだよ。

　とまあ、そんなわけで、今回は写真付き。
　しかもムダにけっこう撮った。

　そう、先日 ──── 昨日か?　いや、おとといか?　その前か?
　まあいいか。
　とにかく、≪UNIQLO≫で服を買ってきたの。
　いい加減、暑い。北海道といえども、もう春爛漫なので。
　とはいえ、バイトで着る用のなんだけどもさ。

　バイト用の服は、冬になるとほとんど変わらない。
　≪ユニクロ≫産のフリースと、同じく≪UNIQLO≫産のエアテックなズボン。裏地がフリース。
　フリースはやっぱ≪UNIQLO≫が最高っす。ほかのとこで買ったやつだと、スースーして寒い隙間風が、どこからともなく吹きすさぶわけですが、≪ユニクロ≫産のはまるでない。ほかのとこ産のだと、その上になんか着ないと寒い場所でも、≪ユニクロ≫産のエアテックなフリースを着てると、それだけで過ごせるかもしれない。多少は我慢は必要だ。
　だから超あったけぇのだな。その上、ワラジ虫ジャンバーなので真冬でも自転車こぎながら汗かいてるわけ。

　そして今は春蘭丸。
　暑い。さすがに暑い。
　最近になってやっと、部屋のエアコンをつけないようにした彼らは、まったくもって理解不能。
　なんでそんなに寒いんだよ。そんなに寒いなら、厚着したらいいんだよ。ホントに。

　春の装いをしたためたい。
　最初は、≪洋服の青山≫さんでスーツのようなそうじゃないズボンを買おうとしてたの。
　でも、あまりにもおっさんだったので、却下した。ズボンがそうだから、その上はY シャツと決め手いた。
　スーツルックがなかなか似合う俺様は、そんな具合にバイト先でもコーディネイトしようと思ってたけど、あまりにもヘボかった。
　≪よ～ォ～ふくゥ～の青山≫さん自体、没。

　あ、そういえば、うちのウメくん、俺様が誕生日にプレゼントした Y シャツ、いっこうに着る気配がない。
　なぜだ? Why not?
　なにがいけない?　そんなにいけない?
　恥ずかしいのか?　ダサいのか?
　無地で白の形状記憶もあるし、いつも着てる感じで、わりと気に入ってる色っぽいベージュなのもある。ベージュの Y シャツを、まるでポスターのように部屋の壁に飾る男だ。
　まあいい。
　着るも着ないも、もう彼の Y シャツだかんな。

　とそんなわけだ。
＜ここまで来たら≪ UNIQLO ≫まで行っちまうか＞

　っつーことで、行ってみた。
　ら、あった。

　実際買ったのは、まるでスーツみたいなズボンではないけども、わりといい感じだ。
　一本は、ちょっと着る場所と着方を間違えば、ただのボンタン。サングラスでいれば、俺様の場合は、完全にチンピラルック。
　もう一つは、チノってやつ。これは姉ちゃんに “ やっぱたっくんはチノが一番いいね ” と褒められた定番。
　俺様は高級というものが似合わない男らしい。
　いやぁ～、≪ UNIQLO ≫サイコー!! Psycho-!!

　そこで帰り道。
　なぜだかはわからない。自分でもよくわからない。
　でも、いつもと違う道で帰り、ちょっとした冒険心から、なんとなく奥まで行ってみた。
　するとそこには線路があった。うず高く積み上げられたコンテナ群があった。踏み切りもあった。トンネルみたいなのもあった。
　いつもと違う風景がそこにはあった。
　ちょっと写真を撮ってみたくなった。
　だから撮ってみたんだ。

　入ってすぐ、向かって右側の向こう側を撮ってみたんだ。

　で、線路に近づいてしゃがんでみたんだ。

　振り返った向こう側、入って左側の線路を撮ってみたんだ。

　そんだけ撮ったらもう飽きたんで、とっとと逃げた。
　トンネルみたいなのの右側に水色のおっさんがウロチョロしてた。それも撮ろうと思ったけど、入口にはがっつり “ 立入禁止 ” って書いてあるし、そっからさらにさらに奥に進んで難くせつけられるのも面倒だから一目散に逃げた。
　忍びこんだときのスリルは、まあ、なかなかだったな。ムダに物陰に隠れたり、危なくねぇのに “ あ、危ない!! ” とか言って前転とかしてみた。
　一人だからなにしたって構やしねぇ。

　そしてさらに帰って帰り道。
　はいィ～??　道路の左側に渡れねぇの!!
　こっち側だと、横断歩道がついてなくて、信号なしのまま、ずぅ～っと奥まで対向車線の車と面と向かって走ってかないと家のほうの道路に行けねぇんだな。

　俺様は、対向車線の車と向かい合うようにして走るのが嫌いだ。なんかイヤなの。
　もしかしたら、だれに見られてるかわからないじゃない?
　こっちが見てなくても気づいてなくても、向こうが気づいて見てたなんてこと、よくあるでしょ?
　というより、万が一っていうことがあるじゃん。
　自分だけが顔見られて識別できる状態にあるっていうのが気に入らねぇ。嗚呼、癪だね。
　っつーか、車が嫌いだ。
　その車と向かい合ってるっていうその状況がもうイヤだ。

　そこで地下舗道。
　うちの近所のデカい道路を挟むようにしていくつか出入口が設えられてる。
　せっかくだから入った。

　うぉ～、マイナー!!

　こんなんだれも知らねぇだろう。
　冬、だんだん寒くなってくると、地上に突き出してる出入口から、3人ぐらいで集まってスケボーを楽しんでる音がガーガー聞こえてくる。このへんの風物詩だ。
　実は俺様も嫌いじゃない場所。
　けっこうムダに入ってみたりする。

　俺様が降りてった階段の反対側の階段を撮ってみたんだ。

　排水溝かと思いきや、穴もなければ、どこにもつながってないんだよ。

　昇っていくほうの階段も撮ってみたんだ。

　なぜだか、自分の足元も撮ってみたんだ。

　ふと視線を落としたら、そこにはなんともロマンチックな段が一つだけあった。
　撮ってみたんだ。

　なんとなくもう一枚撮ってみたんだ。

　別にここを撮ろうと思って撮ったんじゃないんだ。
　なんとなく、こんなことして撮ったらどんなのが撮れるのかなって、ケータイを思いっきり振ってみたんだ。

　もうすぐ家に着く。
　≪セイコーマンコ≫を過ぎて、ちょっと行ったところにある空き地の前を通り過ぎた。
　けど、また戻った。
　荒れ果てた空き地に、こんなにも素敵な木が待っていて、花を咲かせてたんだ。

　撮ってみたんだ。

　そして今日、撮ってきた写真をケータイからパソコンに取り込んで確認してみたら、やっぱりデジタル一眼レフが欲しくなったんだ。