B 型と O 型。

　【 B 】

　とっても思慮深いとは思う。
　でも、その場限りのこと。長い展望に目を据え、腰を据えたものじゃ～ない。
　思慮深いのかもしらんけど、考えが浅い。そしてそれは、それ以上を達観してるようで拒絶してる。
　“ 考えなし ” とか “ わがまま ” とか “ マイペース ” とか “ なに考えてるのかわからない ” とかその他もろもろの悪い言われようは、そういう部分なんじゃないだろうか。
　考えてるけど、次に会ったとき、状況が変わったとき、あるいはそれが自分にとって都合が悪くなったときには、こともなげに言うことが変わる。
　“ ひらめき ” って言うのかね。
　まま、一番わかりやすい例を挙げれば、“ 自分はいいけど、人のそれはダメ ” ってやつだろうな。

　ヘマをする。
　“ 約束 ” っていうものが、なんら意味を持たない。
　それを知っててか知らずになのか、だからかあんまり、はっきりと断言するようなそれはしようとしない。
　“ 濁し好き ” とでも言えようか。“ 意味深 ” とか “ 含み ” とか “ ミステリアス ” っていうのが好きでさぁ～ね、B 型の人っつーのは。
　自分自身のことはちょっと濁したあと、そっからさらに踏み込んでくるような一歩がなければ、あまり自分からはさらそうとしない。
　たぶん人間関係を築く上での口グセは、“ 訊かれたら答えるけど、訊かれてないから ” ぐらいのことなんじゃねぇの？

　口は堅いかもしれないし、保身っていう意味で見れば、それはすごく強い。
　でも、そこに少しのほころびができてしまうと、なにかしら自分に都合のいい理由をつけて、破綻する。
　でも、その理由の一点張りですがろうとする。
　自分から破綻させてしまうわけだ。
　でも、それが本当に破綻してしまったあかつきには、自分に都合の悪い理由で自分を責めはじめたりもする。

　そのときは一生懸命考えた結果、その答えになったんだけども、またその場で考えたら、別の答えが出てきたっていうことなんだろうな。
　いちいちその場その場でその場になって考えるから、毎回毎回違う。
　だから、その場限りのおしゃべりとか短い付き合いなら、B 型の人が一番楽しい。
　長い期間で見ると、飽きてくる。
　これ不思議なもんで、その場その場で言うこともやることも変わるのに、逆にそういうワンパターンみたいに感じてきてしまうわけだ。

　一般的に、“ 血液型なんて気にするのは、日本人だけだ ” らしい。世界、何十億といる人間たちを、たかが4つに分類するなんてバカげてる、と。
　そしてさらなる一般的に、B 型は O 型と合うと言われてるらしい。
　まあ、実際俺様も、まわりには B 型がほぼ大半を占めてる。ほぼ 1 と言ってもいいぐらいだ。
　そして俺様は、その “ 血液型 ” というものに、なんとなくひどい執着があるらしい。“ 血縁 ” とはまた別。

　まあ、それを言うのは、だいたい B 型本人。
　実際、O 型の人に、“ あなたもそう思いますか？ ” と訊いてみたら、“ いや、そうでもない ” という答えが多い。
　俺様もそう思ふ。

　ただ、O 型の人は、自分以外の人、あるいは気心が知れまくって知れまくって知れまくりにまくれあがってる人以外の人といるときには、ほぼ “ 自分 ” というものがない。いや、なくすことも可能。完全に、150% ぐらいその相手、まわりに合わせることができるので、そう思われるんだろうと思われる。
　つまり、O 型は、言うなれば誰とでも合うし、誰にでも合わせられるってだけの話。テキトーってやつだな。

　O 型って、たぶんせっかち。
　マイペースな B型と一緒にいると、特に締め切りのある仕事とかだと、しまいにはイライラするんじゃないか。
　しかしながらそういう状況では、とりあえず締め切り期限内に間に合わせるのは、B型。

　さて、ひとえに B 型のB は “ バカ ” とはいっても、いろんな受け取り方と意味合いがあるわな。
　たぶん、その大きな大きなくくりのなかでは、かの明石家さんまさんも、人によっては “ バカ ” と呼ぶんじゃないか。
　天才的なバカという意味もある。
　“ バカと天才は紙一重 ” なんて言葉もあるけど、それは血液型とは関係ないと思ふ。

　B 型と一緒にひとときを過ごしながら見ててみると、“ 考える ” っていうことをほぼしてない。“ 感じる ” っていうほうが先行してる。
　考えてるのは、それを感じ取るまでの所要時間であり、あとは流れのままに身を任せる。たぶん選択肢が流線型。
　まま、言ってみれば、B 型もだれにでも合わせられる柔軟性を持ってるのかなと。接客業で上手にさばくのがうまいのも B 型だろう。たぶん丁寧すぎたり、親切すぎたり、コミュニケーションが乗ってくればそのことにこだわって必要以上な過剰接客になりがちな気もしないでもないけども、けども。
　仲良くなったお客さんとは簡単にその域を超えられるだけの度量と勇気と行動力もあるだろう。感じるままだ。
　“ 考えてもしょうがない ” というやつだな。

　たぶんこう。
　B 型の人間関係は、○ ──── 角が立たないよう、まるくまるく円滑にいこうとする傾向。
　O 型の人間関係は、▽ ──── 角と角が対峙しないよう、真正面からは向き合えない傾向。

　B 型の人で血液型のこと気にしないのなんてたぶん、うちの人ぐらいじゃなかろうか？
　まま、彼のブログにも書いてあったけども、ウメくんの場合は、ちょっと特殊な事情がからんでたみたい。Mr.ウメに “ もしそういうの面倒だったら、B 型の人に自分も B 型だって言わないほうがいいよ。奇妙な連帯感でひとくくりにされて攻めてくるから ” って言ってみたら、“ あ、じゃあそうするわ ” ってこれまた気のない返事。たぶん “ 訊かれたら答える ” ぐらいの感じなんだろうな。
　なぜだか知らんが、“ わかる ” んだそうだな、B 型どうしって。